気温が35度であっても、湿度と輻射熱を加味した「WBGT(暑さ指数)」で測れば、名古屋の街頭における体感温度は容易に40度を突破する。エアコンの効いた室内から一歩外へ踏み出した瞬間の、あの重く押しつぶされるような空気の壁だ。
最新の保健医療ガイドラインでは、喉の渇きを感じる前の水分補給はもちろん、日傘の常用や遮熱服の着用が強く推奨されている。特にアスファルトからの照り返しを受ける照り返しゾーンは、子どもの背丈やペットの目線では50度近い高温になっていることも珍しくない。従来の「気合いで乗り切る残暑」という価値観は、もはや命に関わる危険な錯覚である。