保育や幼児教育の最新動向をたどると、未就学児がひらがなに触れ始める平均的なタイミングは「3歳半から4歳前後」という傾向が見えてくる。多くの家庭では、3歳代で絵本の読み聞かせや街中の看板を通じて文字の形を識別し始め、4歳から5歳にかけて自分の名前を書く練習へとステップアップしていくのが一般的だ。
しかし、ここで注意すべきは「読めること」と「書けること」の間に大きな発達の隔たりがある点だ。視覚的なパターンとして文字を認識する能力は比較的早く育つが、鉛筆を指先で巧みにコントロールして正しい書き順で文字を出力するには、手先の微細運動能力(細かい筋肉の発達)が不可欠だからである。