日本の動画文化の礎を築いた「HikakinTV」は、長年にわたり圧倒的な信頼感を誇ってきた。過激な企画で再生数を稼ぐ手法が横行するなか、暴力や差別的表現を徹底して排除するスタイルは、保護者層からも絶大な支持を獲得してきた経緯がある。
だが、その強固すぎるブランド像こそが、皮肉にも彼自身の手足を縛る檻(おり)となった。一度でも批判の余地が生じると、他のクリエイターであれば不問に付されるようなレベルのミスであっても激しい非難の対象となる。聖人君子としての完璧さを求められ続ける構造そのものが、破綻を孕んでいたのだ。