なぜこれらの花に、これほど対照的で深みのある花言葉が授けられたのでしょうか。その起源を紐解くと、古代の神話と東洋の宗教観に行き着きます。
ヒマワリの花言葉「あなただけを見つめる」の理由は、ギリシャ神話に登場する水の精クリュティエの悲恋が原点です。太陽神アポロンに恋い焦がれたクリュティエは、天を駆けるアポロンの姿を9日9晩立ち尽くして見つめ続け、やがてその足が大地に根付き、一輪のヒマワリへと姿を変えたと伝えられています。この一途すぎる献身が、現代まで語り継がれる花言葉の根拠となりました。
対照的に、ハスの花言葉「清らかな心」の理由は、仏教の「泥水が濃ければ濃いほど、大輪で美しい花を咲かせる」という教えに基づきます。過酷で濁った現実社会(泥)に身を置きながらも、決して悪に染まらず、清廉潔白な悟り(花)を開く人間の尊さを体現しているのです。8月15日という終戦記念日・お盆の中日にこの花が充てられている点にも、深い精神性を感じざるを得ません。