武装集団のリーダー・青鬼こと大和耕一が界星堂病院をターゲットに選んだ理由は、単なるテロリズムではありませんでした。彼の動機は、P2計画の犠牲となって命を奪われた妹・大和琴音の無念を晴らす個人的な復讐と、国家の不正を告発することにありました。
妊娠中だった琴音は、プレミアムパナケイア号での感染後に界星堂病院へ搬送され、地下4階で実験台同然の扱いを受けた末に命を落としました。その遺体すら返還されず、死因も改ざんされた事実を知った大和は、同じく隠蔽工作によって大切な家族を理不尽に奪われた遺族たちを集め、「百鬼夜行」を結成したのです。
青鬼の目的は人質の殺害そのものではなく、インターネット生配信「百鬼夜行ちゃんねる」を通じて国民投票を行い、知事や院長自らの口から真実を告白させることでした。法で裁けない権力者を、民衆の監視という名の法廷で断罪することが彼の選んだ手段でした。