音楽関係者やドラム愛好家の間で、みさこのドラマーとしての評価は年々高まりを見せています。ネット上の掲示板やSNSでは時折「テクニカルな手数派ドラマーと比べるとシンプルに見える」といった浅い見方が散見されますが、現場のプロミュージシャンが口を揃えるのは「の子の暴走と衝動を完全に受け止め、破綻させずにグルーヴさせる唯一無二の対応力」です。
神聖かまってちゃんのライブは、の子のアドリブ、突発的なテンポの揺れ、叫びやギターのノイズによって常にカオスと隣り合わせにあります。クリック(同期音源)通りに叩くだけの機械的な技術ではバンドのライブ自体が成立しません。みさこはの子の背中、息遣い、視線の微細な変化を瞬時に察知し、テンポが加速すればダイナミックに追いかけ、感情が決壊しそうな場面ではどっしりとしたキックでボトムを支えます。
力強く芯のあるスネアの鳴りと、楽曲のメロディに寄り添う「歌心のあるドラミング」は、スタジオレコーディングでも極めて高く評価されており、彼女のリズムセクションなくして神聖かまってちゃんの楽曲群(「ロックンロールは鳴り止まないっ」「るるちゃんの自殺配信」「僕の戦争」など)の持つ切迫感と叙情性は成立し得ません。