SNSカルチャーの震源地となった本作の成り立ちを紐解くと、精緻に計算されたサウンドデザインと、リスナーの想像力をかき立てるリリックの融合が見えてきます。ネット発のクリエイターが生み出したオリジナル楽曲は、投稿直後から感度の高いユーザーの間で瞬く間に共有されました。
特にTikTokにおいては、サビの印象的なフレーズに合わせたフィンガーダンスや、感情を揺さぶる手描きアニメーション(手描きMAD)、イラストメイキング動画のBGMとして爆発的に採用されました。プラットフォーム特有の「15秒〜30秒の短尺で感情を急激に揺さぶる構造」と、楽曲が持つダークポップな世界観が見事に合致した結果です。
さらにYouTubeやニコニコ動画では、実力派の歌い手やVTuberによる「歌ってみた」動画の投稿ラッシュが巻き起こり、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の連鎖によって認知度が桁違いに拡大していきました。作者自身が仕掛けた不気味さと美しさが同居するサウンドスケープが、クリエイターたちの表現欲を強く刺激したことがバイラルの決定打となっています。