デクが「闇堕ち」と呼ばれる状態に至った最大の引き金は、全面戦争編で明らかになったワン・フォー・オール(OFA)の過酷な真実と、宿敵オール・フォー・ワン(AFO)および死柄木弔からの標的化です。
病院の精神世界でワン・フォー・オール歴代継承者たちと対話したデクは、OFAが「無個性」の人間でなければ肉体が負荷に耐えきれず寿命を縮めてしまうこと、そして自分が事実上最後の継承者であることを知ります。さらに、AFOの真の狙いはデクの中に宿るOFAの強奪にありました。
もしデクが雄英高校に留まり続ければ、クラスメイトや教師陣、避難している一般市民までもがAFOの襲撃に巻き込まれ、壊滅的な被害を受けることは明白でした。デクは「大切な人々を自分のせいで傷つけたくない」というあまりに純粋で過剰な責任感から、手紙だけを残して単身で雄英高校を去る決意を下したのです。
トップヒーローのエンデヴァー、ホークス、ベストジーニスト、そしてオールマイトと連携しながら、タルタロスから脱獄した凶悪ヴィラン(ダツゴク)たちを次々と制圧していくデク。しかし、休むことなく戦い続け、食事や睡眠すら削る彼の姿は、人々を守るヒーローというよりも、まるで復讐に憑りつかれた怪物のようになっていきました。