足の爪の内出血は、患部が治癒しても根本的な物理ストレスを排除しなければ容易に再発を繰り返します。臨床現場において、爪下血腫を繰り返す人の大半に共通しているのが「フットウェアの不適合」と「足指のバイオメカニクス(機能不全)」です。
特に多い誤解が、「爪先が痛いからと普段より大きめの靴を履く」という行動です。靴のサイズが大きすぎると、歩行や走行のたびに靴の中で足が前後に滑り、結果として親指の爪先が靴のトゥボックス(先端部分)へ激突し続けます。選ぶべきは「踵(かかと)と甲がしっかりホールドされ、爪先には約1.0〜1.5cmの捨て寸(ゆとり)がある靴」です。
さらに、爪の切り方も再発防止における決定打となります。両端を深く切り落とす「深爪」や「丸型カット」は、爪床が盛り上がって前方からの衝撃を直に受ける原因になります。先端を真っ直ぐ一文字に切り、角を軽くヤスリで落とす「スクエアオフ」の形状を維持することが、爪の強度を保ち爪下血腫を予防する最も確実なセルフケアです。