なぜ、これほどまでに私たちはイライラしやすくなったのか。東北大学の脳科学研究チームが発表した最新のレポートによると、スマートフォンの通知やショート動画のスクロールによって、脳の「背外側前頭前野」と呼ばれる領域が慢性的な過負荷状態に陥っているという。この領域は、論理的思考や感情の抑制を司る、いわば脳のブレーキペダルだ。
ブレーキが摩耗すれば、車は止まれない。人間の感情も同様だ。情報過多によって前頭葉がエネルギー切れを起こすと、原始的な感情を司る「扁桃体」の暴走を止められなくなる。これが、現代社会で突発的な怒りが多発する物理的なメカニズムだ。