本名・根本七保子(ねもと なおこ)として東京に生まれた彼女の幼少期は、決して恵まれたものではありませんでした。戦後の混乱期の中、大工の父を支え、家族を経済的に助けるために早くから働きに出ることを余儀なくされます。
高校を中退した後に進んだ舞台は、当時の政財界の名士や外国要人が集う赤坂の高級クラブ「コパカバーナ」でした。そこで発揮された彼女の卓越した語学力、細やかな気遣い、そして類稀なる気品は、すぐに訪日中だったインドネシア政府の関係者や外交官たちの目に留まることになります。この出会いが、彼女の人生を大きく揺り動かす起点となりました。