「大手販売店で『無事故車』として売られていたから大丈夫」という思い込みは危険です。ここには言葉のレトリックを悪用した修復歴隠しと保証トラブルの罠が潜んでいます。業界規約上、「事故歴」と「修復歴」は別物であるため、悪質な小規模業者やフリマアプリ等の個人売買において「事故車ではない(単なるガードレールへの接触修理である)」と強弁し、骨格修復を告知せずに売りつける手口が報告されています。
自動車公正取引協議会の規約では、修復歴がある車両の販売時にはプライスカードや広告への「修復歴あり」の明記、および修復部位の開示が義務付けられています。しかし、店舗側が「オークション会場の出品票の見落としだった」「自社で仕入れた段階では把握できなかった」と言い逃れを図り、契約後のキャンセルを拒絶するトラブルは国民生活センター等の窓口に今なお寄せられています。
一般的な中古車保証の多くは、エンジンやトランスミッションなどの機関系を対象としており、「骨格の歪みに起因する走行ブレ」や「ボディのチリ(隙間)のズレによる雨漏り・風切り音」は保証対象外の免責事項に設定されているケースが大半です。納車後に違和感を訴えても、「現状販売である」「経年劣化の範囲」と突っぱねられるリスクを常に意識しなければなりません。