かつて台湾といえば、安価で親しみやすい屋台文化の代名詞だった。しかし現在、その評価体系は劇的に進化している。ミシュランガイド(Michelin Guide)の台北・台中版発行を皮切りに、世界的な評価基準が浸透。これに呼応するように、台湾交通部観光署(Taiwan Tourism Administration)も高付加価値な旅のコンテンツとしてフードツーリズム(Food Tourism)の推進に注力してきた。
単に美味しいものを食べるだけではない。希少な食材のルーツを辿り、最高峰の空間で味わうという富裕層向けのエクスクルーシブな体験が次々と生み出されている。夜市の職人が守る一品料理の深みと、1食数万円を超える超高級店の矜持。これらが共存する独自の多様性こそが、知食家たちの好奇心を刺激し続けている。