36年以上にわたって日曜朝の視聴習慣を作り上げてきた関口宏さんの降板劇。長年親しまれただけに、発表当時は「なぜこのタイミングで?」と多くの憶測が飛び交いました。この交代劇の背景には、大きく分けて2つの決定的な理由が存在します。
第1の理由は、関口宏さん自身の年齢と体力的な節目です。1943年生まれの関口さんは2026年に傘寿(80歳)を迎えました。毎週日曜早朝の生放送で2時間にわたり集中力を維持し、多岐にわたる時事問題を取り仕切るプレッシャーは想像以上に大きく、体力的負担を考慮した「終活」ならぬ「キャスターとしての円満な勇退」という側面がありました。
第2の、そして局側の戦略として最も大きかったのが「コア視聴層(13歳〜49歳)へのアプローチ」と番組の世代交代です。『サンデーモーニング』は長年、世帯視聴率で同時間帯トップを独占してきたものの、視聴者の中心は70代以上のシニア層に偏っていました。テレビ広告市場が個人全体視聴率やコア層の数値を最重視する流れへと完全にシフトする中、局としては看板枠の魅力を保ちつつ、新たな世代の視聴者を取り込む抜本的リニューアルが急務だったのです。
TBS側と関口さんとの間で時間をかけた対話が重ねられ、関口さんは勇退後もBS-TBSの冠番組へシフトする形で、遺恨のない円満なバトンタッチが実現しました。