藤原喜明という名を刻んだ最大の功績といえば、代名詞である「脇固め」だ。相手の腕を一瞬の隙をついて捕らえ、脇の下に挟み込んで逃げ場を奪う。単なる魅せる技を超えた実戦的な極め技の凄みは、当時のマット界に大きな衝撃を与えた。
1980年代、新日本プロレスを離れて参加したUWF (ユニバーサル・レスリング・フェデレーション) において、藤原はその実戦的スタイルの技術的支柱となった。ロープワークに頼らず、打撃と関節技のリアルな応酬を追及したUWFのムーブメントは、後に世界的な広がりを見せる総合格闘技 (MMA) の原点となった。彼が若手に叩き込んだサブミッションの技術とロジックは、今も格闘技の遺伝子として生き続けている。