シール帳リフィルが全国的な品薄を引き起こしている背景には、単なる一時的なブームにとどまらない複数の需要要因が絡み合っています。
文具市場のトレンド分析および消費者行動の調査から、品切れを引き起こす3つの決定的理由が浮き彫りになりました。
第1の要因は、「推し活」および「手帳デコ・コラージュ」需要の急拡大です。トレーディングカードの硬質ケースデコや日記のカスタマイズが日常的な趣味として定着し、大量にストックされたフレークシールや箔押しステッカーを「種類別・テーマ別に可視化して整理したい」というニーズが一気に顕在化しました。
第2の要因は、「平成レトロ・シール交換文化」の再来です。2000年代前後に小中学生時代を過ごし、シール帳に友達とシールを貼り合って交換していたミレニアル世代が、大人の財力で「あの頃の楽しさ」を再体験する動きが広がっています。さらに、Z世代の若年層にとってもこのアナログなコレクション体験が「エモいカルチャー」として新鮮に映り、幅広い世代を巻き込んだ消費の連鎖が起きています。
第3の要因は、100均ならではの圧倒的コストパフォーマンスと「まとめ買い行動」です。専用リフィルが1パックあたり約5枚〜10枚入りで110円(税込)という手頃さから、来店時に棚にある分を1人で5〜10パック単位でカゴに入れる買い占め行動が発生しやすく、供給スピードを需要が大幅に上回る構造が固定化しています。