斎場で遺族に寄り添う葬祭ディレクターと、裏側で炉を保守管理する専門エンジニア。両者の密接な連携がなければ、現代の火葬システムは一日たりとも回らない。故人の搬送から収骨に至るまでのタイムスケジュールを1分単位で計算するディレクターの背後で、火葬炉製造業のメーカー技術者たちが日々、炉のメンテナンスや耐火レンガの張り替えを行っている。
火葬炉は一度稼働すると激しい熱ストレスを受けるため、耐火構造の消耗が極めて早い。冬場の火葬ラッシュ時には炉の稼働率が限界近くまで達するため、裏方で待機するエンジニアは夜間や早朝に炉内へ入り、冷却された炉の修繕作業に追われる。社会インフラとしての機能を止ませないための執念がそこにある。