高崎まつりの醍醐味は、夜の花火だけに留まりません。中心市街地が広大な歩行者天国へと変貌し、無数のグルメと伝統芸能が入り乱れるストリートフェスティバルこそが祭りの真骨頂です。
高崎まつり屋台出店場所の中心となるのは、高崎駅から西へ伸びる「慈光通り」「大手前通り」、そしてイベントステージが組まれる「もてなし広場」です。焼きそば、たこ焼き、かき氷といった定番の縁日屋台はもちろん、地元群馬のソウルフードである「焼きまんじゅう」や上州麦豚の串焼き、高崎パスタのテイクアウトブースなど、ご当地グルメの屋台がずらりと軒を連ねます。もてなし広場では「高崎技能祭」も併催され、伝統工芸の実演や手仕事の体験コーナーなど、昼間から大人も子どもも熱中できる空間が広がっています。
そして、視覚的なインパクトで観客を圧倒するのが山車神輿の見どころです。高崎は江戸時代から続く北関東有数の「山車保有都市」であり、精緻な彫刻と絢爛豪華な幕で飾られた数十台の山車が市街地を巡行します。夕暮れ時、各町の山車が辻で出くわした際に行われる「叩き合い(競り合い)」は圧巻の一言。互いのお囃子と掛け声をぶつけ合う熱狂は、見ている側の鼓動を激しく揺さぶります。
さらに高崎ならではの象徴が、縁起だるまの発祥地・高崎を体現する「巨大だるまみこし」と市民手作りの「創作だるまみこし」です。巨大な赤いだるまが威勢のよい掛け声とともに担ぎ上げられ、群衆をかき分けて練り歩く光景は、日本全国の祭礼を見渡してもここでしか拝めない唯一無二の民俗的スペクタクルといえます。