1984年、日本中が熱狂した「第9回ホリプロタレントスカウトキャラバン」。応募総数12万人を超える空前の激戦を勝ち抜き、見事にグランプリの栄冠を手にしたのが当時15歳の井森美幸だった。群馬県からやってきた少女がステージで見せたのは、飾り気のない純真さと、吸い込まれそうな大きな瞳。審査員全員を唸らせたその美貌は、まさに昭和後期が求めた「王道ヒロイン」の佇まいそのものだった。
大手芸能事務所のホリプロが社運を賭けて送り出した超大型新人。ポスターや雑誌のグラビアを飾った彼女は、瑞々しい透明感とどこか愁いを帯びた表情を併せ持ち、見る者を惹きつけた。「奇跡の美少女」という形容が決して大げさではなかったことは、当時のポートレートを見れば誰もが納得するはずだ。