「さんを付けろよデコ助」の直接的な元ネタは、1988年に公開された大友克洋監督の劇場アニメーション映画『AKIRA』のクライマックスシーンにあります。劇中、暴走族チームのリーダーである主人公・金田正太郎が、強大な超能力に覚醒して暴走する幼馴染の島鉄雄と対峙した際、言い放った決定的なセリフです。
かつては金田の背中を追いかけるだけの「弟分」に過ぎなかった鉄雄は、強大な力を手に入れたことで増長し、金田を対等、あるいはそれ以下の存在として見下すようになります。建設中のオリンピックスタジアムで対面した際、鉄雄が威圧的に「金田ァ!」と呼び捨てにした瞬間、レーザー銃を構えた金田が鋭く返した言葉こそが、映画史に刻まれるこの名セリフでした。
圧倒的な力を持つ怪物へと変貌しつつある相手に対しても、全く物怖じせず、かつての「不良グループの頭とパシリ」という力関係を突きつける金田の不敵さと肝の据わり方が、この短いフレーズに凝縮されています。