「冷房を28度に設定しているのに部屋が全然涼しくならない」と感じるのは、あなたの体質の問題でもエアコンの故障でもありません。結論から言えば、「設定温度=室温」ではないからです。
環境省が推奨してきた「冷房時の28度」という数値は、1970年に制定された「建築物環境衛生管理基準」において定められた「居室の温度は17度以上28度以下とする」という規定が科学的根拠になっています。つまり、目指すべきは「室内の温度計が指す実測値が28度以下であること」であり、エアコンのリモコン表示を28度にすることではありません。
住宅の断熱性能や窓から差し込む直射日光、家電製品が発する熱などの影響により、エアコンの設定を28度にしていると、実際の室温は30度近くまで上昇しているケースが多々あります。「エアコンを28度にしているから大丈夫」という思い込みこそが、室内熱中症を引き起こす最大の要因です。