天正元年(1573年)、小谷城の炎上とともに29歳の若さで命を散らした長政。大河ファンや歴史好きの間で語り継がれる秘蔵のエピソードが、落城直前に見せた彼の凄まじい「覚悟」だ。
長政は自決の直前、最期までともに戦おうとした配下の武士たちに対し、主従の契りを解いて城を脱出するよう強く促した。最後まで領民や部下の命を重んじたこの姿勢こそ、彼が敗軍の将でありながら後世まで慕われ続ける最大の理由である。小谷城の天守から去る間際、お市から贈られた品を大切に懐へ収めたという伝承も遺されており、極限状態で見せた人間味が今なお人々の胸を打つ。