スクリーンでの成功にとどまらず、彼女の情熱は舞台、すなわち演劇界へと向かった。大劇場での座長公演や重厚な演劇作品で数々の主演を務め、観客を魅了し続けた歴史は見逃せない。
私生活においては、昭和の名優・平幹二朗との結婚と離婚という大きな節目を経験した。演技に対して一切の妥協を許さない孤高の役者であった二人は、互いを深く尊敬し合いながらも、表現者としての誇りと執念をぶつけ合う存在でもあった。舞台芸術という厳しい現場で、彼女は一人の女性として、そして表現者として幾多の試練を乗り越え、唯一無二の存在感を確立していったのである。