事件の発端は、2012年7月5日に公開されたケロッグの公式プロモーション「チョコワのキャラクター総選挙」でした。企画のコンセプトは、既存のチョコ味シリアルを守ろうとする「ココくん」に対し、新キャラクターの「わさびグマ」が「チョコワをわさび味に変えてやる!」と挑戦状を叩きつけ、得票数の多かったキャラクターの味が実際に商品化されるという筋書きでした。
子ども向けの無邪気なプロモーションとして設計されていたこの企画に、2ちゃんねるの「ニュース速報(VIP)板」のユーザーたちが目をつけました。「子どもたちに激辛のわさび味シリアルを食べさせよう」「朝食を地獄に変えてやる」という愉快犯的な悪ノリが瞬く間に拡散。VIPPERたちは一斉にわさびグマへの組織票を投じ始めました。
当初は手動投票で行われていたものの、プログラミング技術を持つユーザーたちによって自動投票スクリプトが開発されたことで事態は一変します。数秒ごとに数千票単位でわさびグマの票が激増し、開始わずか数日でココくんは数十万票の差をつけられ、圧倒的劣勢に追い込まれました。