医療現場の臨床データやSNSのコミュニティで寄せられる相談内容を精査すると、「初めは少し顎が痛む程度だったため放置していた」という患者が極めて多い実態が浮き彫りになります。
日本顎関節学会の調査報告等によれば、顎関節症の自覚症状を持つ成人は国民の2人に1人に迫る勢いですが、実際に初期の段階で受診する割合はごく一部にとどまります。
大手ネット掲示板やSNS上で見られるリアルな告白には、次のような生々しい経過が散見されます。
「口を開ける時にカクカク音が鳴っていたのを放置していたら、ある朝突然、指1本分しか口が開かなくなった(クローズド・ロック状態)。スプーンすら口に入らず、食事もゼリー飲料しか摂れなくなった」
「親知らず周辺の違和感を『いつもの疲れ』と誤魔化していたら、顔の半分が蜂に刺されたように腫れ上がり、激痛で夜も眠れず緊急搬送された」
歯科・口腔外科の現場医師からも、「智歯周囲炎の初期症状を我慢し続けた結果、炎症が筋肉の隙間を通って首や胸の縦隔にまで広がり、入院下での切開排膿が必要になる事例が後を絶たない」という警告が発せられています。軽度の違和感であっても、体からの警告サインを見逃してはなりません。