「ありか」とは、物・人・事象が存在する場所や位置を意味する名詞です。古語の動詞「あり(有り・在り)」の連用形に、場所や方角を指し示す名詞・接尾語の「か(処)」が結合して成立した言葉であり、平安時代の古典文学から現代に至るまで一貫して用いられてきました。
漢字表記としては「在処」または「在り処」が用いられます。場合によっては「有り処」と表記される例も見られますが、存在そのものの居場所を示す意味合いから、慣用的に「在」の字を充てることが定着しています。
公用文や新聞報道における表記基準(用字用語の手引)では、常用漢字表外の訓読み(「処」を「か」と読む表外訓)に該当するため、一般の報道記事や公文書ではひらがなで「ありか」と表記されるか、「所在」などの漢語へ置き換えられるのが通例です。文芸作品や個人のエッセイでは、情景や重みを持たせる演出として「在処」の漢字表記が好んで使われます。