介護業界と一口に言っても、サービス種別や保有資格によって職員の定着度合いには明確な格差が存在します。
施設系サービスの中でも、特別養護老人ホーム(特養)の離職率は比較的低く、11%〜13%前後で安定する傾向が見られます。公的性格が強く経営基盤が安定していること、夜勤手当や各種手当が手厚いこと、複数名体制によるサポート体制が整っていることが主な要因です。
一方で、訪問介護の離職率は事業所規模や地域によってバラつきが大きく、登録ヘルパーの高齢化とともに人材の流動性が高止まりしています。1対1の密室ケアに対するプレッシャーや、移動時間の負担などが定着を妨げるボトルネックとして挙げられます。
また、国家資格である介護福祉士の離職率は無資格者や初任者研修修了者に比べて有意に低く、平均勤続年数も8年以上と着実に伸長しています。専門職としてのキャリアパスが確立されている事業所ほど、有資格者が中核となって定着する好循環が生まれています。