この愛らしい石像を誕生させたのは、彫刻家の勝山浩二氏だ。鋭い観察眼と温かみのある手仕事で知られる同氏が目指したのは、崇拝の対象として遠ざけられる像ではなく、人々の日常の哀歓を受け止める「対話型の像」であった。
石という硬質な素材から、いかに肌の温もりや微笑みの揺らぎを引き出すか。勝山浩二氏は試行錯誤を重ね、見る角度や光の入り方によって表情がわずかに変化する絶妙なフォルムを作り上げた。宗教的な領域にとどまらず、空間全体を和ませる癒し系パブリックアートとしての機能を果たしている点は、現代彫刻の視線からも極めて興味深い発見である。