解熱鎮痛薬の世界において、第一三共ヘルスケア株式会社が展開する「ロキソニンS」(有効成分:ロキソプロフェンナトリウム水和物)と、エスエス製薬株式会社の看板商品である「イブA錠」(有効成分:イブプロフェン)は、どちらも圧倒的な知名度を誇る。しかし、これらは根本的な薬理作用が同じグループに属している。
専門用語でこれらはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれる。体内で痛みや炎症、発熱を引き起こす生理活性物質「プロスタグランジン」の生成酵素(COX)を阻害することで痛みを鎮める仕組みだ。アプローチが同一である以上、2種類を同時に飲んでも「効果が2倍」になることはない。鎮痛効果には一定量で頭打ちになる天井効果が存在する一方、体への毒性や副作用のリスクだけが掛け算で膨れ上がる。