「この壮絶な毎日はいつ終わるのか」。2026年に実施された子育て世代への全国家庭意識調査によると、「最も精神的・体力的負担が大きかった」と回答したピークは「1歳半から3歳未満」が全体の約68%を占めトップとなった。次いで「0歳児の睡眠不足期」(18%)、「小学1年生の壁」(9%)と続く。
魔の2歳児、イヤイヤ期と呼ばれるこのフェーズこそ、多くの家庭が限界を迎える最大の山場だ。教育学者であり東京大学名誉教授の汐見稔幸氏は、本誌の独占取材に対しこう解説する。「2歳前後は『自分と他者は違う』という自我の萌芽が最も激しく現れる時期。脳の前頭前野が発達途上にあるため、感情のブレーキが効かないのは生理現象なのです」。つまり、親の育て方の問題ではなく、発達段階における不可避な大嵐なのだ。調査によれば、4歳を迎える頃には約8割の親が「対話が成立するようになり、圧倒的に楽になった」と回答している。苦痛のピークには明確な終止符が存在する。