気象庁が特定の地域ごとに発表する「春一番」には、科学的かつ厳格な判定条件が存在する。基本となる基準は、2月4日ごろの「立春」から3月21日ごろの「春分」までの期間に、初めて吹く南寄りの強い風であることだ。風速については「およそ8メートル毎秒以上」に達し、前日よりも明らかに気温が上昇することが前提とされる。
この現象を引き起こす主な要因は、日本海を急速に発達しながら北東へ進む温帯低気圧だ。低気圧に向かって太平洋側から暖かく湿った空気が強く流れ込むことで、南からの暴風が吹く構造になっている。ただし、条件を満たす風が吹いても、低気圧の通過後に冬型の気圧配置に戻って気温が著しく下がる場合は「春一番」と判定されないケースもある。