干拓事業は地域の産業構造を根本から塗り替えた。かつて八郎潟の周辺では、シラウオやワカサギを狙う漁業が盛んであり、地域の食文化を支える中心的な存在であった。しかし水域の縮小に伴い、地域の基幹産業は米作を中心とする広大な大規模農業へとシフトした。
現在の農業・水産業は、新たな融合の時代を迎えている。大潟村でのスマート農業による高品質な米生産が続く一方で、残された水域では資源管理を徹底したワカサギ漁が続けられている。環境保全型農業の普及により、農地からの泥水流入を減らし、水産業の復活を目指す相互協力の取り組みが注目されている。