矢木沢ダムは単独で機能しているわけではありません。利根川水系には矢木沢ダムのほかに、奈良俣ダム、藤原ダム、相俣ダム、薗原ダム、下久保ダム、草木ダム、渡良瀬貯水池の計8つの主要ダムがあり、これらが連携して首都圏の水を支えています。
矢木沢ダムは最上流に位置し、最大の貯水容量を持つため、水系全体の調整弁としての役割を担っています。下流のダムの貯水率が低下すれば、矢木沢ダムから放流して補うという運用が行われます。逆に下流での降雨が十分であれば、矢木沢ダムの放流を抑えて貯水を維持します。
このような統合的な管理により、一つのダムの貯水率が低くても直ちに水不足にはなりません。しかし矢木沢ダムを含む8ダム全体の貯水率が低下すれば、取水制限は避けられません。2024年のデータでは、8ダム合計の貯水率が70%を下回ると、水道事業者への節水要請が検討される目安とされています。