公判の過程で被告人質問に立った須藤被告は、かつての派手な生活ぶりとは対照的な落ち着いた黒のスーツ姿で証言台に現れました。裁判長の問いかけに対し、視線を落とすことなく淡々と「私は社長(野崎氏)を殺していません」と無実を主張し続けました。野崎氏との出会いから月額100万円の生活費の授受、自著やメディアで語られていた「4000人の美女に30億円を貢いだ」という豪放磊落な野崎氏の裏の顔について、「日常的に様々なサプリメントや怪しげな精力剤を試していた」と語る姿が法廷記者団によって克明に報じられました。
この無罪判決が速報で流れた直後、紀州のドンファン判決に対するネットの反応は二分しました。SNSやネット掲示板上では「あれだけ怪しい状況証拠が揃っていて無罪になるのか」「状況証拠だけで有罪にするのは怖いから司法の判断としては妥当」といった声が交錯。特に「覚醒剤を買っておきながら殺意がないという主張が通るのか」という直感的な疑念と、「自白も凶器の残骸も目撃もない以上、推定無罪を守るのが法治国家の砦である」という冷静な法解釈の議論が激しくぶつかり合いました。