2010年版から2019年版まで、実に10年連続でミシュラン三つ星を守り抜いていた「鮨さいとう」。2026年版のミシュランガイド東京が発表された際、同じく三つ星の常連だった「すきやばし次郎 本店」と共に掲載対象から外れたニュースは、世界中のメディアでトップニュースとして報じられました。
結論から言えば、これは料理の質が落ちたことによる「評価の降格」ではありません。理由は極めて明快で、「一般の予約を実質的に受け付けておらず、誰でも利用できる店ではなくなった」というミシュラン側の掲載基準の厳格化によるものです。
鮨さいとうは、来店した客がその場で次の予約を入れて帰るシステムをとっており、8席しかないプラチナシートは瞬く間に既存顧客だけで埋め尽くされます。結果として、一般の読者が電話やウェブから自由に席を取れない状況が恒常化しました。ミシュランガイドは「一般読者が実際に足を運べるレストランを紹介する」という基本方針を重視したため、星を剥奪したのではなく、評価対象外(セレクション対象外)としたのが事の真相です。