「ノートルダム女子校といえば、実家が会社経営者や医師の令嬢ばかりが集まる浮世離れした世界ではないか」という噂がネット掲示板などで語り継がれています。このパブリックイメージはどこまで真実なのでしょうか。保護者への聞き取り調査や学校の公開財務データから、その実像を検証します。
結論から申し上げますと、「富裕層の令嬢しか通えない」という認識は明確な誤解です。確かに創立初期の昭和期やバブル期には、関西や山陽地方の旧家・医師家系・実業家の子女が多く集まっていた歴史があります。しかし、教育費無償化政策(高等学校等就学支援金制度)が拡充された現在では、一般的な会社員家庭の割合が過半数を占めています。
学校納付金(授業料・施設費・諸会費など)の年間負担額は、京都のノートルダム女学院で年間約85万〜95万円程度、岡山のノートルダム清心で年間約75万〜85万円程度です。この金額は、関西圏・中四国圏の私立高校の平均学納金(初年度約80万〜100万円)と比較しても標準的な枠内に収まっています。
制服に関しても派手さは一切なく、むしろ清楚で品格のあるデザインが受け継がれています。京都校の伝統的な紺のブレザースタイルや岡山校の清潔感あふれるセーラー服は、華美な装飾を排し、質素倹約と礼節を重んじるキリスト教精神を体現しています。校内での持ち物や持ち寄り品を競い合うような文化はなく、教員も内面の美しさや他者への奉仕の心を徹底して指導するため、家庭の経済格差が生徒間の障壁になることはまずありません。