挑む芸人たちの側も、ただ面白いネタを用意するだけでは勝てない時代になった。審査員の好みをお笑いファン並みに分析し、誰がどのポイントを評価するのかをシミュレーションする「対策」が水面下で行われている。これはもはや、受験勉強やスポーツのスカウティングに近い。
「この審査員にはこの伏線が刺さる」「あの審査員は過度な大声によるツッコミを嫌う」といったメタ的な戦略が、ネタの純粋な面白さを損なうのではないかという懸念もある。しかし、その緻密な心理戦も含めて、現代のキングオブコントの醍醐味となっていることは紛れもない事実だ。