日本の聖地として特別な存在感を放つ伊勢神宮では、本来は個人的な私利私欲の祈願を行う場所ではなく、国家の安泰や五穀豊穣に感謝を捧げる場とされてきた。また、学問の神様として知られる菅原道真を祀る全国の天満宮では、受験シーズンになると合格祈願の参拝客で溢れ返る。そこでは金額の多寡よりも「学業成就に向けた弛まぬ努力の誓い」が何より重視される。
近年では、大ヒット映画『君の名は。』のモデルとなった神社や舞台への聖地巡礼ブームが若年層や外国人観光客の間で定着し、参拝のスタイルも多様化している。アニメや映画のファンが作品ゆかりの地を訪れ、静かに賽銭を納めて感謝を捧げる光景は、現代における新たな信仰と文化交流の形として各地域の宮司からも好意的に受け止められている。