球体のマリモが黄色や茶色に変色する最大の理由は、過剰な光エネルギーによる細胞障害と水温上昇に伴う雑菌の繁殖です。マリモは元来、湖底の薄暗く冷たい環境に適応した植物。強すぎる光線に晒されると葉緑素が破壊され、まさに「火傷」を負ったような状態となり、黄色く枯れ落ちていきます。
さらに見落とされがちなのが、水中の酸素不足と有機物の蓄積です。フタを密閉した小瓶の中で水替えを怠ると、水質は急速に悪化し、表面に雑菌の膜が形成されます。表面の糸状藻が死滅すると内部へ腐敗が進行するため、異臭や球体の崩れを感じた段階ではすでに深刻なダメージを受けているケースが少なくありません。変色が一部にとどまる初期段階であれば、流水でやさしく洗い流し、冷暗所へ避難させることで回復の余地が残されています。