「子どもが溺れるときは大声を出して暴れる」というイメージは完全な誤解だ。消費者庁や日本小児科学会が繰り返し注意喚起を行っている通り、幼い子どもは溺れる際、暴れることも声を上げることもできず、静かに水中に沈んでいく。このいわゆる「サイレント・ドラウニング(静かな溺水)」は、わずか20秒から60秒の間に進行し、生命の危機をもたらす。
スマートフォンの操作や保護者同士の会話に気を取られている一瞬が、取り返しのつかない事故につながる。日本小児科学会が公表した事例でも、水深15センチ程度の浅い家庭用プールで転倒し、自力で起き上がれなくなって重症に陥ったケースが報告されている。常に腕が届く距離(タッチ・スーパービジョン)に大人が配置されている状態をキープすることが、防犯および安全確保の絶対条件と言えるだろう。