遺族の世代交代が進むなか、最も危惧されているのが「戦争体験の風化」だ。語り部として直接体験を語れる人がほぼ皆無となった現在、新たなテクノロジーを活用した記憶の継承法が注目を集めている。
近年では、語り部の手記や音声をAIに学習させ、当時の体験をインタラクティブに再現するプロジェクトや、戦場の実相や空襲の被害を再現したVRコンテンツの開発が進む。教育現場や追悼事業の一環として、こうしたデジタルツールの導入が試みられ始めた。
単に数字や事実としての歴史を覚えるのではなく、当時の人々の感情や痛みを疑似体験することで、若い世代に当事者意識を持たせる取り組みが、追悼の新たな形として定着しつつある。