一方で、順位を急上昇させたのは、入場者数を厳密に管理しながら景観とエコシステムを守り抜く「分散型・保全型」の遺産だ。
第1位に躍り出たのは、北欧スウェーデンの「ハイ・コースト/クヴァルケン群島」だ。氷河の隆起が生み出した独特の地形と静寂、そして徹底されたサステナブルツアーの運用が高く評価された。続いて第2位には、オマーンの「アフラージュ、オマーンの地下用水路」がランクイン。砂漠の知恵である古代の灌漑システムを巡る静かな旅は、人混みを避ける欧米の知性派トラベラーから圧倒的な支持を集める。第3位は、コロンビアの「チリビケテ国立公園」。厳格な立ち入り制限によって手つかずの自然と先住民のロックアートが守られており、「本物の神秘」を味わえる稀有な場所として独自のポジションを築いている。