古典の「三上」は、ただの故事ではありません。現代の仕事や学習にも応用できます。大切なのは、机に向かう時間と、考えを熟成させる時間を分けることです。
企画書、記事、論文、プレゼン資料、短いメール文でさえ、ずっと画面を見ていると視野が狭くなります。いったん席を立つ。歩く。寝る前に考える。余計な入力を止める。すると、散らばっていた情報がつながることがあります。
ただし、ひらめきだけに頼るのは危うい方法です。三上で浮かんだ考えは、あとで検証しなければなりません。事実関係を確認し、論理を整え、不要な言葉を削る。この作業を経て、思いつきは使える文章や企画になります。
スマートフォンの普及で、移動中も寝る前も短い待ち時間も、私たちは画面を見がちです。古典の三上が示しているのは、何もしない時間の価値とも言えます。情報を入れ続けるだけでは、考える余白は生まれにくいのです。