「痛みがないから」と変色した精液(黄褐色やオレンジ色)を放置することは推奨されません。血精液症の多くは良性疾患であり、自然治癒することも多いですが、長引く慢性炎症は精子の質に悪影響を及ぼす恐れがあります。
精液検査における男性不妊の精液所見において、精液中に白血球が異常増殖している状態(白血球精液症)が確認されると、活性酸素の発生によって精子の運動率低下や受精能力の減退を招くことが分かっています。将来的な妊活を視野に入れている男性にとって、生殖器の炎症を未治療のまま放置することは見過ごせないリスクです。
さらに、50代以降の男性においては、頻度こそ高くないものの前立腺がんや前立腺肥大症に伴う血管新生破綻が潜んでいるケースも存在します。年齢に応じた適切なスクリーニング(PSA検査など)を受ける契機と捉えるべきです。