水族館の面白さを語る上で、魚類学の第一人者であるさかなクンや、岸壁幼魚採集家として知られる鈴木香里武氏らの発信力は見逃せない。彼らがメディアや書籍を通じて伝える「一匹一匹の生き様に対する敬意」と「知られざる生態のドラマ」は、鑑賞者の視点をガラリと変える力を持っている。
実際、著名な専門家たちが紹介するマイナーな魚種の習性や幼魚の生き残り戦略に触れた後で水槽と向き合うと、見慣れた景色がまったく別の驚きへと生まれ変わる。生き物の息遣いを感じ取る眼差しを育むことこそ、現代の都市生活者が水族館に求める本質的な癒やしと言えるだろう。