事故後、彼は長期の謹慎生活を余儀なくされた。父の勝新太郎もまた、巨匠・黒澤明監督との衝突による映画『影武者』降板劇など、数々の波乱を巻き起こしてきた人物である。父は息子の痛みを誰よりも理解し、自らの手で復帰の道を切り拓こうとした。
数年の沈黙を経て、松竹が手掛ける舞台『座頭市』などの本格的な時代劇公演で彼は劇的な復帰を果たす。父から直伝された鬼気迫る殺陣。舞台上でみせる鬼迫の演技は、事故のトラウマを乗り越えようとする必死の抗いでもあった。だが、1997年に父・勝新太郎がガンでこの世を去ると、彼を支えていた最大の庇護者は失われた。