住吉会の歴史を語る上で欠かせない人物が、同会最高幹部を歴任し組織を現代的な巨大勢力へと押し上げた西口茂男総裁だ。彼が君臨した時代、組織は武闘派としての激しさを保ちつつも、徹底した秩序と内部統制の強化を推し進めた。
西口茂男体制のもとで確立された組織文化は、当然ながら「歌」のあり方にも色濃く反映された。個人の暴走を戒め、組織の家風を守るための教訓歌としての色彩が強まったのだ。当時の関係者は「西口会長の時代には、歌一本にも筋を通すことが求められた。不器用な男たちが己の生き様を正すための規範がそこにあった」と振り返る。