藤田ニコルの生い立ちを語る上で避けて通れないのが、母・美帆さんとの壮絶な二人三脚の歩みです。日本へ帰国した当初、母子家庭となった実家の経済状態は極めて困窮していました。築年数の古い木造アパートに住み、時には電気やガス、水道などのライフラインが止められてしまう事態に見舞われるなど、日々の食事すら工夫を強いられる日々を送っていました。
そんな過酷な生活の中、母親は昼夜を問わず働き詰めでした。後に母は埼玉県内でスナックの経営を始め、女手一つで子どもたちを養うための生活基盤を必死に守り抜きます。藤田ニコル自身、バラエティ番組で「母親がスナックをやっていたから、夜遅くまで客と向き合う母の背中を見て育った」と公言しており、夜の世界でたくましく生き抜く母親へのリスペクトを常に語っています。
家族構成においてもう一人重要な存在が、5歳年下の弟・ひかるさんです。母親が後に再婚した男性との間に授かった子どもであるため、ニコルと弟は父親が異なる異父兄弟の関係にあります。しかし、父親の違いなど些細な問題に過ぎないほど、二人の絆は極めて強固です。忙しい母に代わって幼い弟の面倒を見続けたニコルは、弟を溺愛しており、SNSやテレビでも仲睦まじいツーショットがたびたび話題になります。「自分がモデルとして稼ぎ、家族に楽をさせたい」という猛烈な覚悟は、まさにこの過酷な家庭環境と弟への深い愛情から芽生えたものでした。