そんな過酷な思春期の中で掴み取ったのが、伝説のオーディション番組『スター誕生!』への合格だった。1982年、「花の82年組」のひとりとして鮮烈なデビューを飾る。大手芸能事務所であるバーニングプロダクションに所属し、彼女は瞬く間にトップアイドルの座へと駆け上がっていった。
日本の芸能界が最も狂乱していた時代だ。息つく暇もないスケジュール、四方八方から向けられる無遠慮なカメラのフラッシュ。だが、どんなに熱烈なコールを浴びても、仕事が終われば一人きりの冷たい部屋に戻る。守ってくれる家族の盾を持たない少女は、自分自身をプロデュースし、自らの足で立つしかなかった。「なんてったってアイドル」と歌いながら、彼女はどこか冷徹な観察者の目を持ち続けていた。