その確かな実力が全国区のお茶の間に知れ渡る決定打となったのが、NHK連続テレビ小説『らんまん』だ。主人公・槙野万太郎(神木隆之介)の東京帝国大学植物学教室の同窓生である藤丸次郎役を好演。繊細で心優しく、ウサギを愛し、研究と競争社会のプレッシャーに苦悩する青年を、息をのむほどリアルに演じ切った。
主演の神木隆之介との軽妙かつ温もりあふれる掛け合いは、作品全体の大きな推進力となった。藤丸が葛藤を吐露するシーンでは、多くの視聴者がSNS上で共感の声を上げ、朝のトレンドを席巻。単なる「主人公の友人」という記号的ポジションにとどまらず、生きづらさを抱える生身の人間として血を通わせた前原の演技は、朝ドラ史に残る名演として今なお語り継がれている。